
「コンクリート=全部同じ」じゃない!
実は差がある“生コンの強度”とは?
「生コンって、どれも同じじゃないの?」
もしあなたがそう思っているなら、ちょっと注意が必要です。
住宅や建物の安全性を支えているのは、
実は「生コンの強度」というとても大事な要素なんです。
私も最初は「どのコンクリートを使っても変わらないでしょ」と思っていました。
でも詳しく知れば知るほど、生コンの強度によって建物の耐久性や寿命が
大きく左右されることに気づきました。
だからこそ、これから家を建てたり、建築に関わるあなたには、
「強度の違いがなぜ重要なのか?」をしっかり知っておいてほしいんです。
そもそも「生コン」とは?コンクリートとの違い
まず混同しがちなのが「生コン」と「コンクリート」の違いです。
建設現場では、セメント・水・骨材(砂や砂利)などを混ぜて
運搬されてくる**生コン(生コンクリート)**を使って、
現地で流し込み、硬化させていきます。
つまり、生コンはまだ固まっていない状態の材料で、
それが時間とともに硬化し、最終的に「コンクリート」になるんです。
この生コンの段階で強度が確保されているかどうかが、
仕上がったコンクリートの品質に直結します。
生コンの強度はなぜそんなに重要なのか?
住宅やビルの土台に使用される生コンの強度は、
耐震性や耐久性に大きく影響します。
例えば、同じように見える住宅でも、
使っている生コンの強度が違えば、地震時の損傷リスクは大きく変わるんです。
特に日本のように地震が多い国では、
「生コンの強度=建物の安全性」と言っても過言ではありません。
あなたがこれから建てる家が、
本当に家族の命を守れるものになるかどうかは、
こうした見えない部分で決まるんです。
生コンの強度には「設計基準」がある
とはいえ、「強度が大事」と言われても、
具体的にどう見極めればいいのか不安になりますよね。
実は、生コンには**設計基準強度(単位:N/mm²)**という指標があり、
建物の構造や用途によって、必要とされる強度が決まっています。
たとえば、一般的な戸建住宅なら21〜27N/mm²程度が多く、
高層ビルや橋梁ではそれ以上の強度が求められます。
このように、建物の種類に応じて適切な生コンの強度を選ぶことが、
安心な建築に直結するんです。
安さ重視の落とし穴—強度が足りないとどうなる?
ここで注意してほしいのが「安さ」だけで生コンを選ばないことです。
価格を下げようとすると、骨材の品質を下げたり、
水の比率を増やして強度が不足した生コンになるケースがあります。
結果としてどうなるかというと、
・耐久性が低くひび割れが発生しやすい
・地震時に構造が弱くなる
・数年で補修が必要になる
といったトラブルにつながります。
初期コストを抑えたはずが、
後から何倍もの修繕費用がかかることも珍しくありません。
信頼できる生コン業者の選び方
では、どうやって信頼できる生コンを選べばいいのでしょうか?
ポイントは以下の3つです:
- JIS認定工場の製品を使っているか
- 試験結果(スランプ値・空気量・強度試験)を提示してくれるか
- 設計基準に沿って納品管理をしているか
特に「設計強度を保証する試験成績書」が出せるかどうかは、
信頼できるかどうかの大きな分かれ目です。
業者選びに悩んだら、設計士や工務店にも
「生コンの強度はどれくらい?」と具体的に質問してみてください。
まとめ|「見えない品質」が安心をつくる
建物の見た目がどんなに素敵でも、
中身となる生コンの強度が不十分であれば、
安心して暮らせる家とは言えません。
でも逆にいえば、適切な強度を備えた生コンを選ぶことで、
大切な家族と長く快適に過ごせる住まいを手に入れることができます。
あなたがマイホームや建築に関わるなら、
ぜひ「生コンは全部同じじゃない」ということを忘れず、
しっかり選んでいってくださいね。

